第4章 神竜 VS 破壊神

第1節 大いなる支援者

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GM 「では、始めます~」
ギャバン 「今回は、ナイトセイバー君のプレイヤーがいませんね」
GM 「彼は仕事で欠席です」
ギャバン 「それで今回はミアータのプレイヤーがGMです」
GM 「そんなわけで、ナイトセイバーとミアータがNPCですね」
ギャバン 「さて、私が復活して一息ついた所ですが、私達の目的って何でしたっけ?」
マーティス 「指輪の事を調べるんじゃないのか」
ツィックラー 「とりあえず(メモを探して)えーと、そう図書館へいくんだよ」
GM 「そうですね。ヨセリルさんにディファールの王立図書館とナルティシアの魔道師協会の紹介状を貰いましたと」
ギャバン 「どちらへ行くって話でしたっけ?」
GM 「前々回の計画では大亀裂を越えてアブグアルの方へ向かいそこからディファールへ入るという道筋だった」
ギャバン 「じゃあ、行きますか」
マーティス 「船旅という手もなかったっけ?」
GM 「えー、船旅は500かかるとかでやめていたと思いましたが」
マーティス 「前回の報酬がかなり入ったから船旅でもかまわないのでは?」

前回手に入れたビンテージワインの一本をマニアに売ったところ総額10000もの大金になったのでした
ギャバン 「そうですね。その手もありますね」
GM 「そんな相談を酒場でしていますと、でそこにですな。そろいの鎧兜を身につけた男が二人その店に入ってきまして、店の中を見回している」
ギャバン 「その鎧兜って、ただそろえてるだけなんですか?」
GM 「まあ、見りゃわかるかな?この国の騎士団の鎧ですね」
ギャバン 「おやまあ」
GM 「えー、君らのほうにやってきまして、『君たちがユーノス家の令嬢とその一行かな?』と聞いてきましたが」
ギャバン 「ええ、まあそうですけど、何か御用ですか?」
GM(騎士団員) 「宰相閣下が君たちにお話があるという事なのだが」
ギャバン 「はっはっはっ、ご冗談を、こんなしがない冒険者なんかにいきなり宰相様がお話があるなんて」
GM(騎士団員) 「冗談ではありませんが」
ギャバン 「ほんとですか?」
マーティス 「チャンスだ、権力を手に入れる」
ギャバン 「マーティス君・・・・そう簡単なことはないでしょう。・・あ、まさかマーティス君?あなた何か厄介ごとを起こしたんじゃないでしょうね?」
マーティス 「(にやっ)さあな」
ギャバン 「うわぁああああ」
ツィックラー 「まあ、お嬢様をご指名したから、悪い話しでは無いんじゃない?」

という訳で、いきなり王城の宰相執務室へと案内されるのでした・・・
ギャバン 「宰相って確か、私の復活させてもらう時に紹介されてませんでしたっけ?」
GM 「そうだね。ガルギュライザーという男ですね。かなりのやり手で有名です。この人が宰相になったいきさつとしては、8年前の大公が起こしたクーデター事件まで遡ります。その時に、一時追放されていた現女王で当時の姫に味方をしていまして、その縁で現在宰相になりました。ガルギュライザーの兄であるルートもその時に姫に協力して戦いまして現在の生神殿の司祭長に収まってます」
ツィックラー 「はあ、なるほどじゃあクーデターで疲弊した国を建て直した人なんですね」
GM 「まあ、そういう事ですね」
ツィックラー 「マーティス君、知ってた?」
マーティス 「知らない(笑)(実はガルギュライザーはマーティスのプレイヤーが昔やっていたキャラクター)」
GM 「フォールニア出身の人は普通の知識としてそれくらいは知ってます。有名な事件でしたからね」
ギャバン 「そんな人がいったい私達に何の用があるんでしょうか?」
GM 「などと話しながら移動していると、執務室に到着しました、で案内してくれた騎士の人が扉を開けてくれて『どうぞ、中へ』と招かれます」
ギャバン 「一体、何なんでしょうか?お嬢様、なにか心当たりは無いんですか?」
GM(ミアータ) 「ない」
マーティス 「まあ、入ってみよう」
GM 「入りました、それでは、執務室の奥に机がおいてありまして、そこに鋭いまなざしのまだ若い男が座っています。それで君たちを値踏みするように見ています。そして一言『なるほどな・・・』ともらす」
ギャバン 「あの、そちらで勝手に納得されても(笑)」
GM ガルギュライザー曰く『君たちが【ビジュレイの指輪】を持っているんだな』
ツィックラー 「はーい」
ギャバン 「早速、見透かされてますよ」
マーティス 「ばればれだ」
ギャバン 「ここは隠し事してもしょうがない様ですね」
ツィックラー 「では、ずいっと指輪を突き出そう」
ギャバン 「ツィックラー君もなかなか大胆ですね(笑)」
GM 「独り言っぽく、『我が【目と耳】も探索に出していたが、まあ新米だったからな、君たちに出し抜かれても仕方あるまい』と」
ギャバン 「なるほどそれで指輪の事を知ってるんですね」
マーティス 「『目と耳』とはなんだ?」
GM 「えーとですね。ガルギュライザーが組織した秘密諜報部隊です。アブグアルの「闇の爪」とかのフォールニア版みたいなものですね」
ギャバン 「ああ、話が物騒になってきた・・・・早く帰りたい・・・。早く帰って、お嬢様のいたずらを叱る程度の普通の生活に戻りたい」
ツィックラー 「旅しなきゃ良いじゃないか」
(一同笑)
ギャバン 「家のしきたりで、旅をしなければいけないんですよ・・・」
ツィックラー 「なるほど、『たとえ従者が死んでしまおうと、旅は続けなくてはならない』と(メモ)」
ギャバン 「・・・えーと、とりあえず、そちらがそれくらいの情報を得ているという事はわかりましたが、私達に何の用なんですか?」
GM 「その【指輪】に関しては我々の方でも内々に調査していた」
ギャバン 「えー、そうですか、その指輪を渡せという事ですか・・・・?」
GM 「君たちも、それに関わってある程度は感じているだろうが、その指輪・・・・強すぎる」
ギャバン 「ええ、もう、はっきり言って、もてあましてます」
ツィックラー 「別に君は持ってないじゃないか」
ギャバン 「そうなんですけどね」
GM 「そのような、【過ぎた力】が危険なのは君たちにもわかるだろう。何か災いをもたらす前に闇に葬ってしまいたいのだよ」
ギャバン 「それは、もちろん正しい判断でしょうけど・・・、ちなみにマーティス君はどう思ってるんだろう?」
マーティス 「うーん、まあ、興味ないし、どうでもいいんだけど」
ツィックラー 「金に変えたいとか思ってるんじゃないの?」
ギャバン 「そうか、金と権力につながるかがマーティス君の価値判断基準か(笑)」
マーティス 「まあ、そんなところかな」
(一同笑)
GM 「でガルギュライザーの方でも、指輪を闇に葬る方法っていうのは詳しくは解っていない。伝承によるとかなり強力な代物だからそう簡単に壊せるものではないだろう」
ギャバン 「炎の地に投げ込む(笑)」
GM 「いとしいしと~(Load of the Ring、第3部クライマックスより)ってか(笑)」
ギャバン 「まあ、パクリかどうかは置いといてですね(笑)、炎の地のマグマっていうのはかなり強力なんじゃないんですか?」
GM 「まあ、無駄だろうな」
ギャバン 「無駄ですか・・・」
GM 「忘れたか?【ビジュレイ】は炎の竜だぞ」
ギャバン 「あ、忘れてました(笑)」
GM 「誰の手にも届かないところに持っていくっていう事では、だめだろう、いずれ誰かの手によって出てくる可能性を残す事になるしな」
一同 「うーん・・・・」
ギャバン 「しかし、あなた方が国の再興のために利用するとかいう事もあるわけじゃないですかって、すごいぶっちゃけてるなわたくし(笑)」
GM 「そういうと、『にやっ』って笑った」
ギャバン 「それがまずいっちゅうねん(笑)」
ツィックラー 「とりあえずですね、これを手放す前にそれなりの知識が手に入ればいいんじゃないかなと思ったりもしますが」
ギャバン 「まあ、待ちなさい、これを悪用されてしまうようでは」
ツィックラー 「悪用してなにか知識が入るならそれもまた」
ギャバン 「あなた全然好青年じゃないじゃないですか!!」
ツィックラー 「ほら、問題を起こしてしまったら、我々が解決すれば・・・」
ギャバン 「違う、何か違う」
ツィックラー 「人間として成長するんじゃないかなあと、好青年へ向けて」
ギャバン 「君!何かおかしいです!!」
マーティス 「まったくモラルがないのかね」
ギャバン 「あなただけには言われたくありません!」
(一同笑)
GM 「それで、君たちのほうで何かわかっていることはあるかな?」
マーティス 「ない」
ツィックラー 「調べようと思ってたら襲われまくっただけ」
マーティス 「しかも、死んだ奴の復活のために大分時間が割かれたからな」
ギャバン 「(ぐさっ)うぐぅう」
(一同笑)
ギャバン 「まあ、どちらにせよ、私達はこの厄介者をどこかに置いていきたいっていうのは思ってるんですけど」
ツィックラー 「お嬢様はどう思ってるのかな?」
GM 「紹介状貰ってるんで、そこに調べに行こうと思ってたのさ~っと」
ギャバン 「また、ぶっちゃけてますね(笑)とりあえず、協力するということで良いのかな?」
マーティス 「というよりは、『協力してもらう』だな」
ギャバン 「そうですね、あくまでも所有権は我々にありますからね」
マーティス 「そうだな。強引に奪わないところを見ると、向こうも(国としても)持て余すと考えているんだろう」
ギャバン 「なるほどねえ、ん~、いやいや権力者っていうのは何考えてるか解りませんよ」
マーティス 「いや、その可能性は低いな。例えばの話だが、指輪を奪ったとしてその事が他国の諜報機関にばれた場合、周りの国を全て敵に回す恐れもあるだろう。【核兵器】みたいな物だな。そうなると、指輪の所有国と他の国の連合軍との全面戦争にもなりかねない」
ギャバン 「あ、あなた本当に一介のギャングなんですか?(笑)まあ、とにかくこちらに協力していただけるなら、こちらも協力しましょう」
GM 「いいだろう。そうだな、一人手馴れの者を護衛としてつけてやろう」
ギャバン 「それは、ありがたいです、何時襲われるかわからないですから」
GM 「ところで、君たちはこれからどうするつもりだったのかな?」
ギャバン 「えー、我々はこれからディファールの王立図書館で指輪についての情報を集めようかと思っていたんですが」
GM 「なるほど、それなら船を用意しよう」
ギャバン 「船代が助かりましたね」
マーティス 「それとあと調べごとが得意な人間も一人つけてほしい」
GM 「そうか、それならそういうのに向いた人間をもう一人つけよう」
ギャバン 「すばらしい、いやあ、これで一件落着と行きたいものだなあ」
マーティス 「どうかな?」
(一同笑)
GM 「船の準備が多少掛かるんで、そうだな・・・・翌朝7時に桟橋まで来てくれ」

フォールニアの宰相ガルギュライザーの協力を得た一行は一晩ゆっくりと休み、翌朝、桟橋に向かうのであった・・・・:

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