第3章 亡者の戦慄

第4節 隠された洞窟

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怪しげな洞窟の入り口を見つけて、探索を開始するパーティ一同その先に待ち受けるものは?
GM 「ではみなさん、洞窟に入りますね。・・・さっそくですが、知力+冒険者LVでチェック。・・・・(ダイス目を見つつ)まあ判るでしょう。えーとですね、お酒の匂いがします。洞窟全体から」
ミアータ 「御神酒?」
マーティス 「・・・ここは金の匂いはしないな」(一同笑)
ナイトセイバー 「まあ、いいや先へ進もう」
GM 「通路は一本道ですね。奥に向かうと洞窟に人の手が入っているのが感じられます」
ナイトセイバー 「はーん。なになら嫌な予感がするぞ(いかにも楽しげに)」
ギャバン 「あなたという人は・・・はぁ(ため息)」
GM 「先に進むほど作りが丁寧になっていきます。アーチ上の天井や、彫刻などが見えますね」
ナイトセイバー 「おっしゃ、ボスが近いぞ~」
ギャバン 「ボスなんていません!」
GM 「進むにつれ、彫刻や壁画が増えてきます。その内容から、どうやらここは教会だったようですね。そして洞窟の終着点には最後に大きな扉があります。どうやら礼拝堂の扉のようです」
ナイトセイバー 「ほらボスが居るかもしれないだろ?」
ギャバン 「・・・そうかもしれませんね(弱気)」
(一同笑)
ナイトセイバー 「扉を開けよう」
GM 「ぎぎぎぎぎぃと開きました」
ミアータ 「しかし、無防備な・・・なにも調べないなんて」
ギャバン 「あ・あ・あなた盗賊じゃないんですか!?」
ナイトセイバー 「俺、盗賊と違ーう(笑)」
ギャバン 「し・心配だ・・・死んでるけど死に切れない」
(一同笑)
GM 「部屋に入りますと、けっこう大きな礼拝堂だね。そして中には男が4人ほどいる。目がイっちゃってるけど。そして中央には村長らしい身なりの男が、やっと登場」
ナイトセイバー 「おっ。屈強の男達が行く手をさえぎる!」
GM 「いや、そうでもない、ごく普通の村人だね、あとと村長の前にギャバンの肉体があるよ」
ギャバン 「ああ、私が!?」
GM 「で、村長の顔色が妙に青白い。そして幽霊のギャバンには解るんだけど、村長の後ろに亡霊が立ってます」
ミアータ 「悪霊だ!!」
GM 「ギャバンはさらに村長の死んでいるのがわかる」
ギャバン 「つまり、村長の死体が悪霊にのっとられてるって事ですね、皆さんに伝えます」
ナイトセイバー 「のっとられている!?」
ミアータ 「死んだ村長をのっとって村人を操っていたんだ」
ナイトセイバー 「そうか、それで村長のボディが腐敗して朽ちちゃうから、まだ新鮮なギャバンに乗り換える気だな・・・」
ミアータ 「ボディー・・・(笑)」
ギャバン 「新鮮・・・・(笑)」
GM 「えー、話し込んでいる君らに、いきなり亡霊君がファイヤーボールを放ってきた」
ナイトセイバー 「いきなり魔法抵抗判定かい。」

突然、戦闘の口火が切られる!!相手の亡霊は実体が無いので、ギャバンが攻撃できるが、他の人間には攻撃できない!!よっしゃギャバン、活躍の場が出来たぞ(笑)という訳で、ギャバンと亡霊の一騎打ちになる。他の村人と突然現れたスケルトン4匹をギャバン以外のミアータ、ナイトセイバー、マーティス、ツィックラーが迎え撃つ!戦闘の序盤にスケルトン部隊はあっさり殲滅、まわりの4人の男達は素人なので全く相手にならない。軽くあしらう四人を尻目にギャバンと亡霊との「別世界」での闘いは続く。

亡霊が攻撃し、ちょっとずつギャバンの体力を削り。ギャバンはしかし、ぜんっぜん亡霊にダメージを与えられず、体力がヤバくなると回復。回復したところに、亡霊の攻撃が再び体力を削る・・・という非常に「非効率」な闘いが展開される(笑)。当然、黙って見ている四人は面白いわけもなく、ラウンドの合間にチャチャ入れまくり。たのむから活躍してくれ、ギャバン(涙)。

そして、不毛な消耗戦の果てに・・・・
GM 「8発?そうすると、ひぃいいとか言って逃げ出した、でも弱ってるからフラフラしている」
ギャバン 「チャーンス、後ろから殴る、ギャバンダイナミック!!10」
GM 「当たり」
ギャバン 「ダメージが6発」
GM 「倒しました(なんで、こんなに時間がかかるんだよ・・・)」
ギャバン 「やった!!」


GM 「で、とりあえず怪しい目つきになっていた奴らが、はっ、私達は何をしていたんだ!?って正気を取り戻してます」
ミアータ 「おお、まともになった」
GM 「それでですね。戦闘中は気付かなかったんですが、この部屋の奥の方には、ワインの酒瓶みたいなものが転がっています、というか置いてあったのかな?みんな砕けちゃったりしているけど。ただ、ラベルみたいな物がなんとか形を保って残ってるんだけど、書庫で見た竜の絵と同じだね」
ミアータ 「そうか、あの本に書いてあったのは、このお酒の銘柄の事だったんだ」
GM 「その通りです」
ギャバン 「ほら御覧なさい、そんなたいした話じゃなかったでしょう・・・」
ナイトセイバー 「そういえば村人達にはどう説明する?。あの幽霊が実は悪の魔法使いで・・・」
ミアータ 「とりあえず、説明はめんどくさいからスリープクラウドで眠らせておいて。ツィックラーよろしく」
GM 「ツィックラー君はスリープクラウドを発動(ぽふーん)村人達を眠らせました」
ギャバン 「めんどくさいって、後でちゃんと説明しないと駄目ですよ」
ミアータ 「ほら、だって村長死んでるしさ」
ギャバン 「死んでる・・・・」
GM 「ひとまず、悪霊をやっつけてギャバンの肉体を取り戻して、一段落ついている所に、死神がふわーっと降りてきました」
ギャバン 「えーと、確認しますが、さっきのが例の悪霊だったんですよね」
GM(死神) 「その通りだ。良くやってくれた」
ギャバン 「ところで、あなたとあの悪霊はどういった関係だったんでしょうか?よろしければ教えてもらえますか」
GM(死神) 「あの男は私の古い友人だった、どこで道を外したの分からないが、古文書を見て魔神の復活を目論んでいたという事だ。お前の肉体が『器』にふさわしいと思ったんだろう」
ナイトセイバー 「ギャバンの肉体に魔神を復活させようとしたって事?」
ギャバン 「どういう事なんですか?なぜ私の肉体なんでしょう?」
GM(死神) 「魔神の復活を目論んでいるとき、ビジュレイの指輪の為に殉死したお前の肉体が現れた。神の啓示だと思ったんだろう。もっとも、ここは魔神と戦って死んだ戦士たちをまつっているだけの事だから魔神なんぞ復活する事はなかったろうがな。 そうだ、お前たちに報酬があったな。報酬だがテーベという街にあるティナス(生の神さま)の神殿の地下にある」
ギャバン 「何かあるんですか?」
GM 「死神は『そこに行けばわかる』と言って細かい場所を教えてくれます」
ギャバン 「ああ、結局、生の神殿に行かないと復活は出来ないんですね」
GM 「死神は『もう何も気にする事はないな・・・』って呟くと、おそらくは生前の穏やかな顔をして消えていきます。ギャバンにはなんていうか、存在そのものが消滅してしまったように思えますね」
ギャバン 「え?どういう事?」
ミアータ 「役割が終わったのかな?というかなんか死神にも裏がありそうなんだけど」
ナイトセイバー 「じゃあ、とりあえず、村まで戻って、事情を説明するか」
GM 「村に戻ってきますと、もう夜が明けてまして、村人達は何事も無かったように畑を耕してます」
ナイトセイバー 「えっ、何事も無かったようになんだ、だったらそのままにしておくほうが良いかな?」
ミアータ 「そうだね」
ギャバン 「ほ、ほんとうにほっとくんですか!?知りませんよ、どうなっても・・・」

結局、村人には何も言わず旅立つパーティ一行であった(笑)
GM 「2日ほど旅をして、ようやく首都テーベへたどり着きました」
ミアータ 「それじゃあ、生の神殿に行こうか」
ギャバン 「私もこれでようやく復活できますね」
ミアータ 「あっ、そうだった、ついでにギャバンの復活もやってもらおう(笑)」(どうやらお宝に目がくらんでギャバンの復活の事は忘れていたらしい(笑))
ギャバン 「お嬢さま~(泣)」
マーティス 「ちょっと待った。死の神殿の方が、なんかパワーアップして復活できるとかさ、色々とおもしろそうじゃん(笑)」
ギャバン 「おもしろいとか、おもしろくないとかの問題ではありません(怒)」
ミアータ 「お宝があるんで、生の神殿に行きます(笑)」
(一同笑)
GM 「はい、じゃあ、生の神殿に着きまして、ギャバンはあっけないくらい簡単に復活しました」
ナイトセイバー 「う~わ~、余韻も感慨も一切無しかよ」
ギャバン 「というかさ、そこ大事なポイントなんじゃない?このお話だと」
GM 「いや、復活の儀式とか感動の再会(?)についていちいち説明する?」
ギャバン 「・・・もういいです。はあ、でもやっと肉体を手に入れて落ち着いた」
ミアータ 「良かったねぇ、これからもちゃんと私に仕えなさいよ~」
ギャバン 「貴女を放っておいたら大変な事になりますからね」
GM 「これで今回のお話は終わりにしていいかな?」
マーティス 「おいおい、忘れ物。報酬だろ?」
ギャバン 「ああ、そうです、死神の言ってた話ですね。ここの神殿の地下に何か報酬があるらしいんですよ」
ナイトセイバー 「うっそくせー」
ギャバン 「あなたの妄想よりは信憑性あります」
GM 「ちなみに神殿に仕えている神官に話しをしても、まったく信頼してくれないです」
ミアータ 「神殿の中に入れてもらえるの?」
GM(神官) 「まあ、見学くらいなら良いでしょう。どうぞこちらへ」
ギャバン 「報酬って言うのは形のあるものだけではないんですからね、ナイトセイバー君、あなたも神に仕える身なんですからそういうことも学びなさい」
ナイトセイバー 「いや~、そう簡単に神に頼ってもいけないと思ってるからさ」
GM 「えー、それでですね。ギャバンが死神から聞いた地点まで来ました。どうも、後から塗りなおしたような新しい壁があります。その場所がすごく気になりますね」
ギャバン 「すいませんけど、あそこの壁って・・・」
GM(神官) 「あれはですね。数年前に改修工事があったそうです。そこだけは今の司祭長が直したらしいんですが(苦笑)」
ギャバン 「そこを調べてみたいんですが」
GM 「えー、じゃあそういう事を話してるとね、その壁がぼろっとくずれまして、中から肖像画、司祭長の服、大きめの箱が出てきました」
ナイトセイバー 「へぇ」
ミアータ 「箱を開けてみよう」
GM 「あけますと、瓶が二本出てきた、例の洞窟にあったのと同じ銘柄のワインのようです、一本は明らかに魔法で保護されてます。もう一本は保護されてなくて、まあ飲めそうにありません」
ミアータ 「魔法で保護されているほうは飲めるのかな?セージチェックだ!!・・・ダイスは3・・・さっぱり~?」
ナイトセイバー 「ナイス自己完結。今回は失敗ばっかだったな(笑)」
GM 「ギャバンは魔法で保護されているワインは、なんとなくちゃんととっておいた方が良い気がした」
ギャバン 「ええ、もちろん取っておきますよ、せっかくの贈り物ですから」
マーティス 「魔法の掛かってないほうはワイン愛好家なんかにふっかけて売っぱらっちまおう」(一同笑)
ミアータ 「じゃあ、それを旅費にしよう」
GM 「えーと、それから肖像画ですが、ギャバンにしかわからないけど、死神の最後の顔といっしょだ」
ギャバン 「あれ?この肖像画、あの死神の?」
GM 「名前は司祭長バイアールと書いてある」
ミアータ 「死神って、昔は司祭長だったって事?」
GM 「神官達に聞けば解るけど、とても優れた司祭長だったんですが、親戚がある陰謀に巻き込まれて殺されてしまい、生の神に仕える神官の身でありながら、復讐の為に旅立って行方不明になってしまったそうです。」
ギャバン 「ほぉお」
GM 「そういった経緯があるので神殿側としては、この司祭長の記録を残さないような方針を下したらしいですが、今の司祭長は、この先代の司祭長を慕って、こっそりとあの場所に隠して置いたということですね」
ナイトセイバー 「はあ、そういうことか」
ミアータ 「あの、死神になった司祭長さんは目的を果たせたのかなぁ?」
ギャバン 「どちらにせよ、最後は穏やかな顔をしていましたから、良いのではないですか?」

紆余曲折の末、ようやくギャバンを生き返らせた一行は過去の司祭長からの贈り物を受け取りようやく本来の目的である「指輪」の調査に乗り出す事に!!

さて、どんな旅になるのかは、また次回!!

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