第2章 狙われしモノ

第5節 混戦・犠牲・勝利

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指輪をねらっている2つの魔法使い集団を、罠に誘い込む囮情報を流したんですが・・・

何事もなく出発の朝を迎える一行
マーティス 「出かける準備をする」
GM 「あくまで準備のまねだね」
ミアータ 「荷物を入れては出し、入れては出し」
ギャバン 「お嬢様、ちゃんと入れてください」
GM 「そんなこんなで時間が過ぎていきます。そして昼過ぎになりました、とくに敵の動きはありません」
ギャバン 「襲ってきませんね、どうします?実際に出発しちゃいますか?」
ツィックラー 「とりあえず、町の外まで行きますか」
ミアータ 「そうすれば、出てくるかもしれないね」
マーティス 「襲ってこなかったら、そのまま本当に行くのも良いかもしれないな」
ギャバン 「ディファールへ旅立ってしまいますか?」
マーティス 「ああ、もし途中で魔法使い軍団が襲ってきたら、返り討ちにして、また、この町まで戻ってきて掛けられていた賞金を貰えばいい」
GM 「わかりました。それじゃあ出発です。いい天気で出発日よりですね」
ギャバン 「はあ、これで狙われてなければ・・・」
ミアータ 「指輪を渡してみるというのはどうだろう」
ギャバン 「まあ、考えてみれば私達がこの指輪を護る義務もないんですがね・・・・」
(一同笑)
ギャバン 「いけない、そんな事を言っては・・・敵は狂信者です、何に使うかわかりません」
ツィックラー 「こんな目に遭うんだったら、ニディラ・ハクスに指輪をあげておけばよかったかもね。彼なら凄腕の冒険者だし、なにか封印する方法を知ってたかも?」
ギャバン 「しかし、こうなってしまった以上、仕方ありません。我々はとりあえず、テーベに向かっていきますよ」
GM 「そうすると、ライアットが指定してきた場所には行かないという事ですか?」
ギャバン 「行きません。取引に応じるきはありませんから」
GM 「解りました、2日後、明日にはテーベに着くというところまで着ました。夜営していると、え~状況説明が面倒くさいんで、単刀直入に言うと襲われました(笑)」(一同笑)
ギャバン 「こういう状況なんで、ちゃんと交代で見張りをたてていますよ、で、誰が夜番をしていました?」
GM 「ギャバンとツィックラーかな、一応襲われたか気づくか判定をしてください」
ツィックラー 「5」
ギャバン 「11」
GM 「ギャバンは気付いた」
ギャバン 「皆さん!!起きてください!!と小声で」
GM 「なにぃとナイトセイバーが飛び起きる」
ミアータ 「なに?」
ギャバン 「敵ですよ」
GM 「突然、闇夜の中からファイヤーボールが飛んでくる」
ギャバン 「いきなり大ダメージのような・・・とりあえず魔法抵抗ですか」
GM 「いや、ねらいは君たちじゃないようだ、横に着弾した」
ミアータ 「威嚇?」
GM 「そうみたいだね。んで、飛んできたほうから黒ずくめ3人がさささと走りこんできた」
ギャバン 「肉弾戦のほうか」
ミアータ 「そうか、それでファイヤーボールはわざとはずしたんだ」
ギャバン 「なるほど」

戦闘開始!!

だがしかし、最大最凶の出来事がこの後一行を襲うことになるとは・・・この時点ではプレイヤーからGMまでだれも気づいていなかった

ミアータは一歩後方の位置にいるため、前列はギャバン、ツィックラー、ナイトセイバー、マーティスの4人。

そのうち敵は、マーティスより他のメンツの方が「肉弾戦が弱い」と睨んだらしくギャバン・ツィックラー・ナイトセイバーに向かって攻撃してくる。

すぐさま、マーティスはツィックラーのカバーに回るが完全にはカバーできず、混戦状態。体制を立て直しながら数ラウンドの近接戦闘を繰り広げていると、闇の中から新たな刺客が現れた。いや、現われたことは現れたのだが・・・・
GM 「『私の邪魔をするなー』『なんだとー、邪魔してんのは手前だろう!!』という声が草むらの方から聞こえてくる(笑)」
ミアータ 「うわ、両方来てる(笑)」

さらに魔法使い集団(カブリオ一味)を巻き込んでの三つ巴の戦いは続き、パーティは押され気味になる。そこへこの闘いを左右する凶悪な一言が!!
ミアータ 「勝ったほうに指輪進呈!!(笑)」
GM 「そうすると、一瞬しーんと静まる(笑)そして『にゃろー、この野郎!!』『私のものだ~』という叫び声が闇の向こうから聞こえてきた(笑)」(一同笑)

しかし、戦っているのは双方のリーダ、ライアットとカブリオのみで、残りの敵のメンバー、黒ずくめの3人組はパーティを攻撃しつづける!!

【あたりまえである。プレイヤーを苦労させるために、三つ巴を演出したのだから】

だが、この最悪の状況が最低の場面を呼び寄せてしまった
GM 「ギャバンに攻撃してきたよ、回避をして」
ギャバン 「(さいころを振る)あっ、あまり目が高くありません。どうでしょう?(と言ってさいころの出目をGMに見せる)」
GM 「それは命中した、ダメージ吸収して」
ギャバン 「うわあ、ダメージ吸収1ゾロ、残り体力1しかないのに」
GM 「ってことは8発貫通でダメージなんだけど」
ミアータ 「体力マイナス7?・・・・」
GM 「これはきついなぁ(やばいなあ、予想外だよ)」
マーティス 「ほらほら、経験値10点ゲットだろ(苦笑)」
GM 「とりあえず生死判定やってちょうだい」
ギャバン 「えーと、幾つ出ればいいのかな・・・11以上ださなきゃ駄目!?そんなのでないよ・・・。(ダイスを振る)ころころ」

さいころ目は虚しい数字を指す
ツィックラー 「あっ、やっぱり無理だ」
ギャバン 「・・・パパーの手は魔法の手~♪なんでも出来ちゃう魔法の手~♪♪(涙)」
(一同笑)
ツィックラー 「壊れちゃった(笑)」
GM 「えーと、一人ばったり逝ってしまったと(苦笑)」
ギャバン 「とうさんが迎えにきたよ、とうさ~ん(錯乱中)」(一同笑)

【・・・ははは。まさか死亡してしまうとわ。一瞬、頭が真っ白になるGM(笑)】

ギャバンが倒れたものの、なんとか敵の黒ずくめ連中を倒す。大きな犠牲を払っての勝利だった。
ミアータ 「ギャバンが起きないよぉ、ナイトセイバー回復魔法」
ナイトセイバー 「すまんお嬢・・・もう唱えられないんだよ・・・」
ツィックラー 「・・・え?ギャバンこっちに居るよ(とあらぬ方向を指しつつ)」
ギャバン 「魂がこっちのほうに(笑)」(一同笑)
ミアータ 「せっかくシリアスにやってたのに(笑)」
GM 「でまあ、向こうのほうではボス同士の戦いの音が聞こえて来るんだけど、だんだん収まってきた感じがするね」
マーティス 「様子を見に行ってみよう」
GM 「様子を見に行くと、いたるところに焦げ跡とかがあって、二人ともぼろぼろだね。『ぜぇはぁぜぇはぁ』と肩で息をしているのが遠くからでも分かる。

で、君たちが近づいてきたのに気付くと『ほんとに勝ったほうにくれるんだろうな』と問いただしてきた。」
マーティス 「ああ、約束だ(ニヤリ)」
ミアータ 「勝った人のものだね」
GM 「そうすると、再び二人は気合いを入れ直す『うおりゃあ』って一騎打の状態だ、しばらく死闘が続いているが、一瞬時が止まり、絞るような声で「く、くそぉ・・・」と声が聞こえる。すると魔法使いの方がばたりと倒れる、ライアットが勝利を収め「か、勝ったぞー!」と雄叫びをあげる」
ツィックラー 「(さらっとその雄叫びを流して)はーい、じゃあ、うちらのパーティと決勝戦ね」
GM 「・・・・・・・・・(空いた口が塞がらず)」
ギャバン 「すっごい大悪人(笑)」
GM(ライアット) 「(絶句)・・・く、まあいいさ、どうせそんな事だと思っていたさ・・・こいつ(カブリオ)と決着をつけられただけでもよしとするか・・・と言い残すと、闇にとけ込むようにスーっと消えていった」
ツィックラー 「ガブリオのほう生きてる?」
GM 「生死判定を・・・・生きてます」
ツィックラー 「捕まえておこう」
ミアータ 「死んだらこまるので、応急処置はしておく」
マーティス 「それじゃあ、街に戻って懸賞金を貰おう」
ツィックラー 「・・・ちょっと待った、なんか忘れてる」
ギャバン 「ここはさむい、ここはとてもさむいよ、せめて埋葬だけでもしていってよ(笑)」(一同笑)
GM 「とりあえず、ギャバン(死体)も担いで戻ってくるでいいのかな」
マーティス 「そうだな」
ツィックラー 「せめて、お墓くらい作りましょう」

まさか、第二話にしてキャラクターで死者をだしてしまうとわ。予想外の事態に内心ドッキドキのGM。すばやく、今後の展開を修正する。といっても次のような展開くらいしか思い浮かばなかったんだけど(苦笑)。
GM 「それじゃあ、デカンの街に戻ってきて、例の魔術師の所にやってきました。『いや、色々と助かったよ。しかし大きな犠牲を払ってしまったようだ・・・そうだな報酬は彼の命というのはどうかな?』」
ミアータ 「どういう事?(どうやら報酬=命という言い方がまずかったらしい。ちょっち怒りモード発動気味)」
マーティス 「金だ~(笑)。そんなことより金をくれ~(笑)」
GM 「えーとですね。お世話になった賢者のヨセリルもみんなの所にやってきていまして。『報酬の件なのじゃが。私の知り合いにリザレクションを使える神官が二人居るんじゃ。彼を生き返らせてもらえるよう紹介状を書こう』と」
ギャバン 「新しい冒険のねたが出来たんだね(復活可能と知って嬉しそう)」
ツィックラー 「今回の報酬はそれでいいんじゃない?」
マーティス 「・・・俺は納得行かないけど(苦笑)」
ミアータ 「マーティスを説得する、身内だしね」
ギャバン 「ありがとうございます、お嬢様」
ミアータ 「マーティス、ほら雑用係がいなくなると色々と面倒だよ(笑)」
マーティス 「なるほど、もし復活したら俺の荷物も持ってもらうか?」
ミアータ 「OK、こき使っちゃって(笑)」
ギャバン 「お嬢様!(怒)」
ナイトセイバー 「ま、命が助かるんなら金なんかどうでもいいじゃん」
ミアータ 「さすが、正義の男」
ナイトセイバー 「やっぱさ、命は金じゃ買えないって言うしな。実際に金出してリザレクションなんてかけてもらうとウン万枚以上も金貨が居るんだぜ」
マーティス 「はっ!(何かに気がついたようだ)この紹介状を売れば・・・・」
(一同笑)
GM 「ヨセリルが言うには紹介状を書いてくれた二人って言うのは、この国の大司祭で、ティナス(命と生を司る神)の神官でルートという男と、その弟で国の宰相になっているヴァディス(死を司る神)の神官のガルギュライザーという二人です。この国の司祭では、最高の実力と権力を持った二人だね」
ミアータ 「ありがとうございます」

そういう、訳で一行はギャバンを復活するためデカンの町を出てテーベへ向かう事になりました。

はたしてギャバンは素直に復活できるのか!?GMにおおきなダメージを残しつつ(爆)、以下次回へ続く!!

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