第2章 狙われしモノ

第2節 トラブルはトラブルを呼び込む?

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大亀裂を越えてアブグアル、そしてディファールへと至る道を選んだ一行は、旅の仕度を整えるため、町へ買い出しに行く事に・・・
ミアータ 「じゃあ、旅行の準備だね。ギャバン頼むね」
ギャバン 「は?駄目です。お嬢様も自分のものは自分で準備しなさい!!」
ミアータ 「じゃあ、さっそく買い物へ行こう!」
ギャバン 「言っておきますが、よけいな買い物は駄目ですからね」
ミアータ 「ちぇ、ばれてる」(一同笑)
GM 「まあバザーとか市場みたいな所で買い物をしてるとですね。え~と、前を歩いていたお婆ちゃんがチンピラにぶつかった」
ミアータ 「すりだ!!(笑)」
GM 「そうすると、チンピラが『おいおいおい、何してくれるんだよ』『怪我しちまったよ、兄貴~、折れちまったよ腕が~』って感じでお婆さんに因縁を付けてきている。一方、お婆さんのほうは、行商風だったようで荷物とかがばらけちゃって脅えている。で回りの人はというと、やっべー奴に捕まっちまったなぁって見て見ぬ振り」
ミアータ 「ほら、ギャバン、痛がってる人にヒーリングでもかけてあげれば」
ギャバン 「お嬢様、そこは違います」
ツィックラー 「ここは、”正義の使者”であるナイトセイバーの出番じゃないかな?」
GM 「今回はNPCです(笑)。だから今居ません(笑)」
ギャバン 「お待ちなさいって止めに入ります。大の男がよってたかってなんですか!!(強気)」
GM(チンピラ) 「『なんだてめえ!?』」
ギャバン 「通りすがりの紳士です(笑)」
GM(チンピラ) 「『なんだとこら~』ってメンチきりまくりって感じだね」
ギャバン 「お年寄りによってたかってなんですか、って聞いてるんです(より強気)」
GM(チンピラ) 「『うっせーな、おっさんには関係ないだろ』」
ギャバン 「関係あります(かなり強気)」
GM(チンピラ) 「『どう関係あるんだよ言ってみろよこら~』」
ギャバン 「・・・どう関係あるのかなぁ?(弱っ)」
(一同笑)
ギャバン 「えっとですね、お婆さんがぶつかったのもわざとじゃないんだし、もっと穏便に出来ないかと」
GM(チンピラ) 「『穏便に出来ると思ってるのかよ、俺らがよ~。みりゃ解るだろうよ~』」
ミアータ 「(ボソッと)確かに、頭悪そうだし」
GM(チンピラ) 「『おぉ?なんか言ったかそこのお嬢さんよ~』」
ギャバン 「お嬢様ったら~(かなり焦り気味)」
ツィックラー 「ちなみに相手は何人なの?」
GM 「4人」
ツィックラー 「なんとかなるんじゃないの?」
ギャバン 「まあね。なんとかなるだろうけどさ。どうする?実力行使に出る?」
マーティス 「じゃあ、やっちゃう?」
GM 「やっちゃうのね?その前に皆さん冒険者レベル+知力でチェックをしてみてください。ちなみにお婆ちゃんのほうはね、みんなの後ろに来て『すんませーん』って感じで隠れている」

【これはおばあちゃんに対するチェック。実は・・・・】
ミアータ 「8~」
ギャバン 「12」
ツィックラー 「12」
マーティス 「11」
ミアータ 「みんな高いねぇ」
GM 「(ほい、誰も気づかず・・・と)はい、了解です。とりあえず、戦闘。一番”敏捷度”の高い人どうぞ」

【このチェックに成功した場合、おばあちゃんの正体がちょっとバレたんですけどね。残念でした】
マーティス 「怪我というものを教えてやろう」
ギャバン 「こえ~」
マーティス 「攻撃・・・・命中判定12」
GM 「あたり、敵に命中した」
マーティス 「ダメージは・・・あ、回った(クリティカル)あ、回ってる(2回目)」
GM 「(おいおい・・・)相手はハードレザーなんだから・・・・」
ミアータ 「マーティスって武器何だっけ?」
マーティス 「ウォーハンマー」
GM 「ミンチ系武器ッスか?」
マーティス 「さようなら、33発のダメージ(笑)」
GM 「うわっ、それはご臨終です」

ギャバンが鎧買ってなくてダメージ受けまくったり、神の加護が薄かったり予想以上の激闘になったものの、マーティスがもう一人を倒したところでチンピラたちはかなわないと逃げていったのでありました。
GM 「チンピラたちを撃退すると、周りからおお~、ぱちぱちぱちってギャラリーから」
ギャバン 「おばあさん大丈夫でしたか?」
GM(おばあさん) 「ああ、どうもありがとうございます~」
ツィックラー 「荷物も拾っておきましたんで」
ミアータ 「なんか好青年になってる(笑)」
GM 「え~と、お嬢」
ミアータ 「はい?」
GM 「知力+冒険者レベル+2D6で振ってくれい」

【再度のチェック。このおばあちゃんに対する危険感知のようなもんだと思ってください。このチェックは成功するかな・・・というGMの目論み(もくろみ)は。】
ミアータ 「8」
GM 「(やっぱり、駄目・・・と)はい、わかりました」
ミアータ 「?(なんだろう・・・)」
GM 「で、おばあさんだけど『すみません、ありがとうございます、ありがとうございます』ってえっちらおっちら去っていった、でしばらくして振り返って頭を下げていった」
マーティス 「じゃあ、俺は死体をあさろうか」
ギャバン 「マーティス君、おやめなさい!!」
GM 「そうしていると、騒ぎを聞きつけて衛兵達がやってきたよ」
ミアータ 「(間髪いれず、ギャバンを指し)この人がやりました(笑)」(一同笑)
ギャバン 「違います!!お嬢様~!!あとマーティス君、死者を冒涜してはいけませんよ!!」
GM(衛兵) 「何事だ?」
ギャバン 「実はかくかくしかじかこういう訳で」
マーティス 「おばあちゃんにチンピラが当たったらこうなった」
(一同笑)
ミアータ 「すごい省略の仕方・・・」
ツィックラー 「こんな端折り方があるんだ(メモ)」
ギャバン 「メモるな!!」
GM 「まあ、なんだかんだで説明を受けた。あとギャラリーからも話を聞いて『なるほどそういう事か』と納得はしたようです」
ミアータ 「正当防衛を主張するけど」
GM(衛兵) 「まあそうだな。だがあまりこういうところでそういうことをやらないように」
ツィックラー 「まあ、いわゆる過剰防衛って奴かな?」
GM(衛兵) 「だから、それがいかんと言ってるのだ!!まあ、冒険者同士の争いは冒険者の中で解決してもらいたいものだな」
マーティス 「そっと衛兵に金貨50枚くらい握らす(賄賂として)」
GM(衛兵) 「むっ、・・・まあ今後気をつけるように(笑)」
(一同笑)
ギャバン 「すごいな~、裏街道まっしぐらだよ」
GM 「あと、衛兵達が死体を片付ける。今回の事件は酔っ払い同士の喧嘩で二人死んだってことで調書はお終い」
ギャバン 「すっげー酔っ払い(笑)」
GM 「まあ、今回は明らかに相手の性質が悪いっていうのが解ってるしね」

【先程のチンピラ撃退のおかげか値引きしてくれるお店もあったりしてちょっとした英雄気取りで、当初の目的の買い物を済ます一行なんですが。そこで第一の事件が発生します】
GM 「買い物している間に、えーと、誰から行こうかな、やっぱりお嬢か、冒険者レベル+知力ボーナスでチェックしてみて。これは出さなきゃお間抜けだと思ってください」
ミアータ 「ええ~?10」
GM 「気付くとですね。サラマンダの腕輪なくなってます」
ミアータ 「あれー?せっかく腕輪を買い足して、対にしたのに(余計な買い物)一個ないぞ?」
GM 「って言ったら他のみんなも気付く」
ツィックラー 「お嬢様が付けてたアイテムがないの?」
GM 「そう。お嬢のアイテムだけ無い」

【実は、あのおばあちゃんが盗んでいったんですけどね。2回のチェックでも引っかからなかったんで、問答無用で盗ませてもらいました(笑)。つまり、チンピラとの揉め事はたんなるお芝居です。ま、高い代償(二人の仲間の死)を払う事になってしまいましたが・・・】
ギャバン 「落としたんですか?お嬢様」
ミアータ 「知らない」
ギャバン 「知らないじゃないですよ。ちゃんと自己管理しなさい!!(怒)」
ミアータ 「はーい。・・・さっきの戦いの時に落としたかなぁ」
マーティス 「盗まれたんじゃないのか?」
ギャバン 「ええ?そんな馬鹿な、一体誰が?」
マーティス 「さあな」
ギャバン 「まあ、なくしたものはいたし方あるまい。って結構あっさり」
ミアータ 「そうだね。まあいいや」

なんかあっさりとアイテムをなくした事は忘れて宿屋へ到着。ってゆーか、いいのか?それで。本日はひと騒動あって、お疲れ気味な一行はお休みモードです。
GM 「じゃあ、宿屋に帰ってくると、ナイトセイバー君が戻ってきてます。でみんなのぼろぼろな姿を見て一言『なんかすっごいな?おい』」
ギャバン 「いやあ、色々ありまして」
ミアータ 「ギャバンの神の加護が足りないってことがわかった」
ギャバン 「お黙りなさい!!神の試練ですこれは」
ナイトセイバー 「まままま、おっさんおっさん、そうそう尖らすなよ、丸くいこうぜ丸く」
ギャバン 「ナイトセイバー節だ」
ナイトセイバー 「丸く行こうぜおっさん~」
GM 「でまあその日の夕飯をみんなで食べてる時なんだけど、ナイトセイバーが『ところでさ、今日さ街の中で買い物とか調べモノとかしてたんだけどよ。お前らなんか狙われてるの?』って聞いてきたよ」
ミアータ 「ふえ?」
ギャバン 「うーん、何のことでしょう?」
ミアータ 「うん、いろんな人からきっと狙われてるよ」
ギャバン 「あなた!!私達はまだ冒険を始めて日も浅いし、誰かに狙われるようなことはって言いつつちらっとマーティス君のほうを見る(笑)」
マーティス 「ないな(笑)」
ギャバン 「そうなると、やはり例の指輪関連ですかね?」
ミアータ 「いやいやいや、きっと私を探してるんだ」
ギャバン 「違います!。まあでも、あんまり憶測ばかりしてもしょうがないですし」
ツィックラー 「でもまあ、指輪は盗まれなかったし。(あ!?)腕輪盗まれたじゃん」
ミアータ 「盗まれたのかなぁ?そういった情報とかってないの?(とナイトセイバーを見る)」
ギャバン 「おっ!その件に関しては、お願いしたいですね」
GM 「わかった、探してこようとナイトセイバー君。それと小さな護符のようなものを渡してくれて、『これをもってどこそこのなんとかって所の家の扉をたたけ、合言葉を聞かれる筈だから、その合言葉を伝えたら入れてもらえるはずだ』と。そこが盗賊ギルドらしい。もし自分たちで情報が欲しい場合はどうぞ」
ギャバン 「合言葉はなんですか?」
ナイトセイバー 「愛に死ね」
(一同忍び笑い)
ギャバン 「我々としては明日行けばいいんですかね?」
GM 「いや、夜の方が良いだろうって言ってる」
ギャバン 「そうですか、じゃあ、今日の夜行きますか」
GM 「『じゃ、そういう事で、後はよろしく~』って言ってナイトセイバーは部屋に戻っていった」

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