第1章 過去からの遺産

第4節 三度の正直?

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前の冒険で大した成果をあげられなかったメンバーは町の酒場でだらだらと過ごす、そして3日後の事・・
GM 「店にスリムないかにも冒険者みたいな、おっさんが入ってきた」
ツィックラー 「セージチェックする・・・・11」
GM 「(いきなりチェックするか、普通・・・)どうも有名な冒険家のニディラ・ハクスっぽい。
ここで説明しておくけどニディラ・ハクスとは非常に有名な冒険者で御歳45歳、こなした冒険は200以上に及ぶといわれていて、海神レプスの祝福を受けた『ラックブリンガーソード』の所持者でもある。すでに伝説となっている冒険者だよ」
ツィックラー 「ニディラ・ハクス気味な人がいらっしゃいましたよ」
ナイトセイバー 「気味とかいうな(笑)」
GM 「君らのほうに寄ってくる」
ツィックラー 「あなたが有名なニディラ・ハクスですね、って握手を求めよう」
GM 「じゃあ、『いや、どうもどうも』ってそれに応えた。なんか腰が低いな」
ナイトセイバー 「うぉお、ニディラ・ハクス!本物初めてだよ~」
ツィックラー 「にでぃら・はくすにあった。握手をした。とメモに記しておこう」
ナイトセイバー 「なんか、一週間でメモ帳一冊をつかいきりそうな勢いだな(笑)」
ギャバン 「でどうしたんですか?」
GM(ニディラ) 「『君達が竜の壁画のあるって部屋を見つけたという話を聞いたのだが』」
ツィックラー 「こんなやつです(といってメモを見せる)」
ナイトセイバー 「もう見せてるし」
ギャバン 「というか、メモが役に立ってるって事が信じられない・・・」
(一同笑)
GM(ニディラ) 「『ほうほう、これは興味深いな』」
ナイトセイバー 「ほらギャバンのおっさん、ヒットじゃんよ、やっぱり」
ギャバン 「(しれっと)別にヒットじゃないとは言ってないです」
ナイトセイバー 「このおっさんむかつく~」
ツィックラー 「実際に魔法がかかってるのはわかったんですけど、それから先はちょっと」
ギャバン 「まあ、わたくしが思うにはただの壁画だと思うんですけどね」
ナイトセイバー 「魔法かかってるから絶対違うって、よし行くぞ!!」
マーティス 「ちょっと待て、こいつがニディラ・ハクスと決まったわけではないぞ」
ギャバン 「え?偽者ですか?」
マーティス 「だが、本物だろうと偽物だろうと関係ない、金さえ払うなら案内してやっても良いぞ」
(一同爆笑)
GM(ニディラ) 「『情報料としては幾らかだそう』」
マーティス 「じゃあ、値段の交渉に入ろう」
GM(ニディラ) 「『では情報料として、前金に300だそう』」
ツィックラー 「全員で?」
GM 「そう、で何か見つけたらそれは山分けということで、なくても後金として200」
マーティス 「まあ、それでいいか。情報料なんてそんなもんだしな」

そして三度(みたび)竜の壁画の部屋へ
GM(ニディラ) 「『おお、これはすごなぁ』といいつつ壁画の脇まで行ってなにか調べてる」
ナイトセイバー 「もう、なんか調べてるんだ、ところでさニディラ・ハクスの持っている技能ってなんなの?」
GM 「シーフとレンジャーがメインで簡単な魔法も使える」
ナイトセイバー 「すげえな、屋内だろうが屋外だろうがなんでもこいなんだ、おっさんなんかわかるか?」
GM(ニディラ) 「『うーん、これはなかなか面白い仕掛だな』」
ナイトセイバー 「仕掛あんのか!?」
GM(ニディラ) 「『うん、あるぞ』」
ナイトセイバー 「やっべー俺見つけらんなかった」
GM(ニディラ) 「『ここに小さい穴があるだろ。ここをなこうするとな』っていいながら粘土みたいなのをとりだしてそこに押し込んでいる」
ナイトセイバー 「なんか細かいな芸が~(笑)」
GM(ニディラ) 「しばらくすると、『うむ、離れたほうが良いな』って言ってる」
ツィックラー 「離れる離れる」
GM 「そうするとね。壁画が真中でピキーンって感じで分かれてごごごごごと開いた」
ギャバン 「いやあ、すごいなあ。こんなのがあったんだ、いや、ナイトセイバー君失礼したね。こんなものがあるとは」
ナイトセイバー 「すげえぜ、でも発見したのは俺だ」
マーティス 「見抜けなかったのも、な」
ナイトセイバー 「・・・(ぐうの音もでないらしい)」
(一同笑)
GM(ニディラ) 「『じゃあ、進んでみよう』」
ツィックラー 「進みましょう」
ギャバン 「歩きながらニディラ・ハクスに聞こう。この遺跡はいつくらいのものなんですか?」
GM(ニディラ) 「『そうとう古いな、少なくとも古代帝国の初期くらいのものではないかな?』」
ギャバン 「壁画に描かれていたものは何か見当つきますか?」
GM(ニディラ) 「『あれか。うーん、かなり古そうだからな、少なくとも今生きてる竜ではないような気がするな』」
ナイトセイバー 「ほら、生きてんじゃん」
ギャバン 「何がですか?」
ナイトセイバー 「竜だよ竜」
ギャバン 「(しれっと)生きてますよ」
ナイトセイバー 「(グッ、この野郎。この間は『存在しねえ』などとほざいていた癖に・・・・)ほら、ニディラ・ハクスが言ってるのは古代竜の事だろ、なんだっけキ・キ・・・」
ギャバン 「キンツェム」
GM(ニディラ) 「『おそらくもっと古い奴じゃないかな』」
ギャバン 「というと、神話の時代、神々の戦いの頃の」
ツィックラー 「なんで知ってるの?」
ギャバン 「一応、わたくし神官ですからそれくらい習ってますよ」
GM(ニディラ) 「『おそらくその頃の、もしかすると「炎竜」かもしれんな』」
ナイトセイバー 「っていうとベ・ベ・ベ・・・」
ギャバン 「ベルヴェイグ」
GM(ニディラ) 「『いや、もっと古い竜だ。神々の戦いで戦っていた奴だからな。ベルヴェイグなんてそいつに比べたら若いもんだ』」
ナイトセイバー 「(ぼそっとつぶやく)炎の竜か・・・ラスボスとしてはベストだな」
GM 「まあ、話ししながら通路を進んでいくと、正面に立派な扉が、でその両脇に羽の生えた石の像があるね」
ツィックラー 「セージチェックですね・・・12」
GM 「ガーゴイルだね」
ツィックラー 「かの有名なガーゴイルでございます」
GM 「ニディラさんは剣をすっと抜いてます」
マーティス 「ほら、ギャバン『まさか石像が動きだすわけないじゃないですか』って言わないのか?」
ギャバン 「え?あっ、忘れてました、言われちゃったよ~(笑)」
ツィックラー 「じゃあさ、ギャバン、あれが動いて襲ってきたらどう思います?」
ギャバン 「え?そりゃ驚きますよ」
GM 「じゃあ、動きだしたよ」
ギャバン 「うぉあ、お嬢様危ないです、下がって下がって」
ミアータ 「え~、下がるの~?」
GM 「『とりあえず、一体は俺がやるか。』とニディラさんが前に出るよ」

戦闘開始!! ニディラは一体を引き受けパーティがもう一体を攻撃。 ニディラは堅実にダメージをあたえる。そして敵を前に燃えまくるナイトセイバーがいきなりクリティカル、18ものダメージをいきなり与える!!そこへマーティスがさらにクリティカルで駄目押しの24発、1ラウンドで一体沈める。ニディラも次のラウンドにはガーゴイルを倒す
ギャバン 「この二人すごい・・・・・」
ツィックラー 「扉を調べよう」
GM 「ニディラさんが『調べてみるか?』ってナイトセイ バーに振ってきたよ」
ナイトセイバー 「調べたーい、今度こそ(コロコロ)・・・俺って才能ないのかも(涙)・・・8」
GM 「何もわからない」
ナイトセイバー 「ぬぅ、わからんぞー(涙)」
GM 「んじゃニディラ・ハクスが『これはこうするとな』と言って 扉の陰のところを、すっといじると扉がごごごごご~と開く」
ナイトセイバー 「やっべー、なんかニディラ・ハクスの罠発見講座って感じなんだけど(笑)」
GM 「えーっとですな、それで部屋なんですが、ぱっと見でわかるかなぁ。巨大な竜のミイラがいらっしゃいます」
ギャバン 「あの、動かないですよね、このミイラ?」
GM 「『大丈夫だろう』と言って、ニディラさんはずかずか部屋に入って行く、そしてなんか色々と調べ始めてる」
ナイトセイバー 「よし俺たちも調べよう」
GM 「ぱっと見では、その竜のミイラの回りとかにコインとか装飾品とか落ちてる」
ギャバン 「とりあえず、危険な物かもしれないので、お嬢様には触らせません。ナイトセイバーとニディラが大丈夫だと判断したものだけ触らせます」
ミアータ 「う~う~う~う~う~(どうやら触りたいらしい)」
ナイトセイバー 「ああ、うずうずしてるのか(笑)」
マーティス 「じゃあ、その横で『似合う?』と言って、ごてごてした装飾品を見せびらかす」
(一同笑)
ギャバン 「お嬢様、これは悪い見本ですからね!!」
ツィックラー 「そうそう、なにはともあれ、まずはメモをとる」
ナイトセイバー 「(溜息とともに)メモをとっている場合でなくて。とりあえず、魔法の武器とかないかな?お願い」
ツィックラー 「しかたありませんねえ~。センスマジック(魔法がかかっているか、魔力を視覚化する魔法)さいころをふる(コロコロ)・・・・・でたよ」
GM 「とりあえず、装飾品が六つほど反応した、武器とかはないみたいだね」
ツィックラー 「じゃあ回収して鑑定してみましょうか」

戦利品を鑑定した結果は・・・・
GM 「火を吹くペンダント、サラマンダ召還の腕輪、対炎・ダメージ減少のアミュレット、対炎・抵抗+3のベルトが解った。あと指輪とサークレットがわからない」
ギャバン 「炎に関係するアイテムらしいっていうのは解るね」
マーティス 「あとは金目のもの」
GM 「まあ、ひとり2000枚くらいの価値のあるものは持っていけるね」
マーティス 「持てるだけ(笑)」
ギャバン 「ほら、マーティス君、こぼれてますよ(笑)」
ナイトセイバー 「ところでこの竜のミイラほっといていいのか?」
GM 「『こういうの好きな奴を知ってるからそいつに教えてやるよ』とニディラさん」
ナイトセイバー 「なるほど」

洞窟から出てその帰路の途中・・・・
GM 「『おまえら、残りの解らなかったアイテムとかどうするんだ?、俺はとりあえず、さっきのミイラと自分の見つけた解らないものとかを鑑定してもらいに知り合いのところに行くが』とニディラさん」
ギャバン 「ああ、いいんじゃないですか?この際だから同行しても」
GM 「ここから歩いて4~5日ほどかかる、デカンという街に住んでるそうだ」
ナイトセイバー 「ま、暇だしね」
マーティス 「その前にちょっと荷物を軽くしたい」(一同笑)

マーティスはテーベで袋一杯の金貨を、持ち運びのしやすい宝石に変える。そしてパーティ一行は、効果の分からなかったアイテムの鑑定と、『どういう経緯であそこに遺跡があったのか?』という遺跡の情報を調べるため、一路デカンへと向かう
GM 「デカンに着きました。その学者さんって言うのはヨセリルっていう人で」
ナイトセイバー 「ヨセリル?なんか聞いたことあるぞ(笑)」
GM 「ヨセリルっていうのは8年前に大公が起こしたクーデターの時に、重要人物として大公側に捕らえられたりしたこともあるけっこう有名な学者。それでニディラさんが『どんどんどん。いるか~』と言うと中から『いるぞー』って声が聞こえて家に入っていった」
ナイトセイバー 「なんかノリが軽いなぁ(笑)」
GM 「でニディラさんが、『これなんだか解るか?』って幾つかアイテムを渡してる。でヨセリルさんは『ふーん。どれどれ。ん~、なんだよこれどこで見つけたんだよ』って言ってる、しばらくニディラさんと話してから君らに『じゃあ君らの分も見ようか?』って言ってくれた」
ツィックラー 「え~と、指輪とサークレット」
GM 「じゃあ、まず、サークレット。炎を吸い込むことができる。でそいつを再び放つことが出来る。」
ナイトセイバー 「はあ、なるほどね。一回吸い込んだら、一回吐けるんだ」
GM 「そうだね。ただ一回吸い込んだ後は、吐かないともう一度吸い込むことは出来ない」
ナイトセイバー 「使いどころが難しいなぁ」
GM 「で、指輪。なんだかヨセリルさんも悩んでるよ。『これは?・・・いや、まさかな。そんなはずは・・・・』」
ナイトセイバー 「そんなアイテムなのかおっさん!?」
ギャバン 「サウロンの指輪(by ロード オブ ザ リング)ってことはないよね(笑)」
(一同爆笑)
ナイトセイバー 「読者の半分は付いていけんと思うぞ(笑)」
GM(ヨセリル) 「『拾った場所も場所だし・・・・、いやまさか・・・』」
ギャバン 「うーん、どうしたんですか?もっとはっきり言ってくださらないと」
GM(ヨセリル) 「『古代帝国以前からいた炎の竜のことは知ってるかね?』」
ギャバン 「わたくしはうろ覚えですけど」
GM 「ようは、神々の戦いに終止符を打つために古代帝国の初代皇帝となったミディール・ナグルファルが五頭の竜の王と神々の力を借りて五つの指輪を作り上げたんだけど、そのうちの一つ炎竜『ヴィジュレイ』の魔力を持った指輪ではないかと。」
ギャバン 「まさか!!」
ナイトセイバー 「すっげー!!!まじ!?」
ギャバン 「ちょっと待ってくださいよ、あんな洞窟にそんなものがあるわけないじゃないですか」
GM(ヨセリル) 「『まあ、その指輪の持っている本質的な力は私にはわからないがな・・・、伝説が本当なら神をも凌駕できる力を持っているはずだ。』」
ツィックラー 「基本的には自分達で力を引き出せるものじゃないんだよね?ということはうち等がもってる分にはただの指輪」
GM(ヨセリル) 「『おそらく、その場にあった竜のミイラが『ヴィジュレイ』な んではないか・・・』」
ギャバン 「あれが!?」
ナイトセイバー 「しまった写真とりそこなった(笑)」
GM(ヨセリル) 「たしか古代帝国期の記録によると、帝国初期の120年に死んで何処かへ埋葬されたということだからな」
ギャバン 「ええええええ!?」
GM(ヨセリル) 「『この指輪を作った時の力の放出で竜族自体の力が衰えたというしな』」
ギャバン 「うーん、それは我々が持っていていいんですか?」
GM(ヨセリル) 「『うーん、そうだなぁ、君達がそれを見つけたってことになにかの意志があるかもしれないしなぁ』」
ナイトセイバー 「ある、ある絶対あるって!!」
ギャバン 「しかしそんな大層なものを我々のような駆け出しの冒険者が持っていても・・・・」
ツィックラー 「まあ、いいんじゃないですか?何かと便利かもしれないし。というわけで着ける」
ナイトセイバー 「はやっ、こういうときだけ(笑)」

というわけで残りのアイテムを分配、「サラマンダの腕輪」をミアータ、「対炎(抵抗+3)のベルト」をギャバン、「炎を放つペンダント」をマーティス、「対炎(減少+4)のアミュレット」をナイトセイバー、「炎を吸収するサークレット」と「ヴィジュレイの指輪」をツィックラーが持つということで決まった。

さて、とんでもない「指輪」を発見した「駆け出し冒険者」達の大冒険はどうなっていくのか? 以下次回!!

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