第1章

The Dragon in The Sword

第五節 人外魔境の大亀裂

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<世を制す宝>を目指すパーティーは、<ルガーナ帝国最後の皇帝>ミディール・ダイノスの言葉どおり、人外魔境の<大亀裂>へと旅立つのであった。
GM 「じゃあ君達はおよそ一週間程で、<大亀裂>の始まっている起点辺りに着いたよ。辺りは崖だらけの岩石地帯で、巨大な一筋の崖が地平線まで続いている。で、その崖の底を川が流れているわけだ。まぁグランドキャニオンみたいのを想像してくれよ。で、ちょうど朝日が昇ってくる時間帯だね」
マナレス 「すごい絶景だねぇ」
GM 「まあね、こんな所にいちいちやってくる人もいないだろうけどね」
スティーブ 「じゃあ途中、買い物したって事でいいかな」
GM 「うんいいよ。で、しばらく歩くうちに、ロープを使えばなんとか下に降りられそうな場所を発見する。こっから川底まで40mぐらいかな」
スティーブ 「じゃぁ俺がロープをズイッと」
ダグラス 「とりあえず盗賊の出番だな」
マナレス 「じゃあ、ロープを結び付ける木とかなんかない?」
GM 「ないね、この辺は荒野だから」
アルセスト 「オレ達がシッカリと、つかんでてあげるからね(笑)」
マナレス 「信用してるからな。…ま、僕はドラゴンだから大丈夫だけどね」
アルセスト 「え?放しても大丈夫?(笑)」
マナレス 「そんな事はないぞ!今はただのシーフなんだから! じゃ、そ~ゆ~事で行きま~す。11の19!」
GM 「1ゾロ振らなきゃ成功するよ」
マナレス 「はっはっはっ。絶景だあ、だぁ、だぁ、だぁ(エコー)」
GM 「絶景って、下に降りたらぜんぜん絶景じゃないぞ!?」
マナレス 「…まぁどうでもいいや。僕はドラゴンだし、エルフだから」
アルセスト 「む、矛盾してるよ(笑)」
マナレス 「…とにかく下に着いたんでしょ? どーなってんの」
GM 「降りたらね、亀裂が始まる方から川が流れてるんだけど、そこに巨大な洞窟があって、そっから川が流れてきてるんだよ。で、その奥に川の源流があるんだと思われるんだけど」
一同 「おぉ~!!(感動)」
ダグラス 「洞窟か…あの幽霊はこの洞窟を目指せと言ったのか」
GM 「一応それを見たのはマナレスだけだよ」
マナレス 「じゃあ皆に説明しとくか。『実はかくかくしかじかぁ~、しかじかぁ~、しかじかぁ~』」
アルセスト 「まだやってんのか? そんなのはど~でもいいから、さっさと降りるぞ」
ダグラス 「それが何もないんだよね、ロープを結び付けるものが」
スティーブ 「じゃあオレがくさびを打ち込んで、それにロープを結び付ける」
アルセスト 「おぉ~、じゃぁ任せた、スティーブ」
スティーブ 「(OKサインを出す)」

ロープを結び付けたパーティーは、危なげなダイスの目を出したものの、なんとか全員無事に崖下へ降りる事ができた。
マナレス 「とゆーわけで、まずは洞窟の中をのぞく」
GM 「のぞくと暗い」
マナレス 「でも僕はドラゴンだから大丈夫。『必殺インフラビジョン!』」
アルセスト 「(バカにした口調で)カッコいぃ~(笑)」
マナレス 「うぅ~、でも離れて見てると、確かにオマヌケ君だよなぁ~」
サライ 「でもそこだけ見るとドラゴンかなって(笑)」
マナレス 「ちょ、ちょっと、君達なにか誤解してるよ、僕のイメージを。昔は女性のドラゴンにモテモテだったんだから(笑)」
アルセスト 「モ、モテモテですか、先生(笑)」
ダグラス 「さてと、お笑いはこの辺までにして、松明に火を点けて中に入って行こう」
GM 「穴の中に入って行くためには、川の中を歩いて行かないといけない。浅い所ならひざぐらいまでだけどね」
ダグラス 「ザバザバと行きましょ。ザバザバと」
GM 「えーと、しばらく進むと左岸の方に、地面がむき出して広場みたいになっている所に出た。で、これ以上は川をさかのぼれそうにないんだけど、その広場の先に小さな洞窟がある」
アルセスト 「進むしかないだろ」
GM 「じゃあ盗賊、聞き耳だ」
マナレス 「よっしゃ、ドラゴンズ・イヤー! (コロコロ)…18!!」
GM 「するとね、洞窟の先の方からドタドタいう足音が聞こえてきたよ」
マナレス 「じゃあ『怪物の足音が聞こえるぞ』ってみんなに言ったよ。ドラゴンズ・アーイっつって」
一同 「…はぁ!?」
GM 「"アイ"じゃなくて"イヤー"だろが!」
マナレス 「あっ…ご、ごめんごめん。ままままま~(混乱している)」
ダグラス 「ドラゴンズイヤーは超音波か?もしかして?」
アルセスト 「それは聞こえてないって事だろう?(笑) も~いいや、妄想君はほっといて」
マナレス 「お前に言われたかないよ」
ダグラス 「はいはいはい。で、これは、スイセイ生物が出てくるってゆーパターンかな」
アルセスト 「なに?すいせいって?」
ダグラス 「え? 水に棲むってゆー意味だけど」
アルセスト 「なんだ、オレ『赤い彗星』かと思った(笑)」
サライ 「バカモノ~」
ダグラス 「……こ、この男なんでかなぁ~(嘆き)」
マナレス 「ちなみに僕の昔の呼び名は『赤い彗星』だから(笑)」
アルセスト 「レ、レッドドラゴンだったから?」
マナレス 「そう。レッドドラゴンだから…あれ、まてよ、グリーンだったかな?(笑)」
ダグラス 「はいはいはいっ!もーいーです!!ったくもぉ~(怒)。さっさと行く!…とにかく敵が近づいてきてるんだろ? 刀に手を掛けておくぞ」
アルセスト 「『プリウェンちゃん、傷つかないように、僕の後ろに隠れててね~』」
サライ 「私もうイヤだぁぁ~!!(涙)」
アルセスト 「そろそろなれろよ(笑)」
ダグラス 「なれるかクソたわけっ!!!」
マナレス 「そうだよ、僕だって危ないと思うもんなぁ…まあいいや、とにかく物音の正体を確かめるぞ」
GM 「そうすると、洞窟の奥から褐色の肌をした、身長2mくらいの巨人が3匹現われた。んでそれを見たラフィーネが、『あ、あれはトロール!!!』と叫んだ。で、その声でトロール達は『うごぉ~』と言って襲いかかってきたよ(笑)」
アルセスト 「なにぃ~、叫んじまったのか!?」
ダグラス 「…天性だよな、コイツのドジは…」
アルセスト 「まいりましたねぇ~…このアマァ!!!(激怒)」
GM 「『ひ、ひぃぃぃ~』(笑)」
マナレス 「じ、じゃあトロール気づいたんだね」
ダグラス 「(全てをあきらめた口調で)…戦闘だな…」
「よっしゃ~戦闘だ~!」と久しぶりの戦闘に喜ぶプレイヤー達。しかしダグラスとマナレスのクリティカルのおかげで、戦闘はわずか3ラウンドで終ってしまったのだった…。
GM 「つ、つまら~ん」
マナレス 「ま、ドラゴン封神剣究極奥義地獄極楽断だからさ(笑)」
アルセスト 「お前もか…だからそのオタクのりはやめろっつってんだろがぁ~!(笑)」
ダグラス 「正確には"封神剣極限奥義秒殺先閃空地獄極楽断"だろ。はい、終わりと。次行こ、次」
GM 「うんとね、そこの通路とゆーか、広場みたいな所は、そこで行き止まりなんだけど、川の岸みたいな所だから、川の奥にはまだ行ける」
ダグラス 「じゃあ行きましょう」

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