第3章

Forbidden Dungeon

第1節 ネストールの宝剣

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ダグラス 「・・・で、大公さんが行方不明とは、どーいうことなんですかい?」
GM 「えっと、大臣さん達が言うにはね、大公さんは戦争に備えるため、この国の宝剣である『ファイヤーブリンガー』の様子を見に行くと言って、一人で城を出ていったという事だ」
ダグラス 「一人だあ!?」
GM 「そう、ついて来なくていいって言ったんだって。宝剣に関する事は、大公家の秘密らしいからね」
ハイエスタット 「ところでその『ファイヤーブリンガー』って、何ですか?」
GM 「この国を打ち立てた初代大公が持っていた剣だよ。昔、神々が伝説の魔剣『フレイムマスター』を創った時に、おまけに創られた剣だと言われている」
バルガルギルズ 「おまけ・・・」
GM 「うん。伝説上では、『ファイヤーブリンガー』は絶大な魔力を持った『フレイムマスター』を制御するために創られたとか、封印するためだとか、他にも魔力増幅器だとか、それこそ様々な説があるけれど、本当のところはわかっていない」
ハイエスタット 「じゃぁ『ファイヤーブリンガー』単体ではたいした剣じゃないんですか?」
GM 「いや、そんな事はない。かなり強力な魔剣だよ。今ではこの公国の宝剣として、『禁断の洞窟』と名付けられた洞窟に祭られているの」
ハイエスタット 「その『フレイムマスター』ってのは持ち主いるんですか?」
GM 「いないよ。そもそも『フレイムマスター』ってのは戦の神『ウォール』が使ってた剣らしいから、普通の人間じゃぁもちろん使えない。これは一般的な知識だから、みんなのキャラクターは知っていることになるよ」
レイバー 「じゃあどこにあるの、その剣?」
GM 「噂では封印されたとか、消滅したとか言われている」
レイバー 「なるほど。・・・で、話は戻すけど、どうして大公さん行方不明なの?」
GM 「三日前に城を出たきり、帰ってこないの(笑)」
バルガルギルズ 「大ドジ(笑)」
ハイエスタット 「ってことは大公が危険なだけでなく、取りに言ったその剣も危ないという事ですね?」
GM 「さあね。で、心配した大臣達は救出隊を『禁断の洞窟』へ送ったんだけど、それも帰ってこない」
ダグラス 「もっとひどい。被害が大きくなりつつある」
GM 「で、なんとか生きて戻ってきた兵士が言うには、洞窟にはゴブリンとオーガーが住んでいて、そいつらに全滅させられたそうだよ」
ダグラス 「それで大臣さん達が、今度は我々に行ってくれと」
GM 「そーいうこと」
レイバー 「ということは、ヘタをしたら我々は、大公家の秘密に首を突っ込むことになるわけ?」
GM 「『この際そんな事はいっていられない』と大臣達は口々に言っている」
ダグラス 「じゃあさっそく行こう!!」
アポトリス 「ちょっと待て。腹ごしらえに甘もんくれんかいな(笑)。盗賊のアジトで食料庫見に行くの忘れちゃったんだよ」
ダグラス 「・・・誰かこいつに甘い食べ物を与えてくれ」
GM 「じゃあ大臣が召使いを呼んで、砂糖がたっぷりかかったイチゴを持ってこさせた」
ハイエスタット 「不◯家のペコちゃんが泣いて喜ぶという・・・(笑)」
アポトリス 「よしよし。他にはなんかないの?」
GM 「他にはね、肉の砂糖ずけとか・・・(笑)」
ハイエスタット 「ぼくにもイチゴ下さいよぉ」
GM 「でも、あんまいっぱい食べないでね。貧しいから(笑)」
レイバー 「ま、まずしい・・・。そこでそのセリフを出さないように」
アポトリス 「それじゃァ、行こうゼ」


公都を出たパーティーは『禁断の洞窟』へと向かった。


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