第1章

Reunion

第2節 盗賊の館へ

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GM 「んじゃ君達は事件を報告した者の案内で、2~3日でアジトらしき館の前についた。それまでの食料はちゃんと減らしておいてよ」
ダグラス 「外見は?」
GM 「よくある金持ちの家って感じで、大きさは幅2~30m位。正面に戸があって、少し開いている。人気はないよ」
バルガルギルズ 「ちなみにリーダーは誰?」
レイバー 「もちろん、ダグラス」
ダグラス 「なに、オレ?・・・ゲッ、ちょっと・・・まぁいいや」
アポトリス 「やりたかった?バルガルギルズ?」

リーダーといっても、他の仲間に命令したり、指揮をとったりするワケじゃなくて、プレイヤー達の意見をまとめて代表してGMに告げるような役回りの事。
そうすればGMの方も、バラバラの意見を聞いて混乱する必要がないし、その意見にすぐに対処出来るってワケだ。
だからリーダーを争ってけんかをしないようにしよう。しないか。
ダグラス 「で、シーフ技能持っている人は?」
アポトリス 「はい。レンジャー技能の方がレベルが高いから、そっちで出来る?」
GM 「何するの、いったい?」
ダグラス 「いや、戸のノヴにワナが仕掛けてあるかないか、見てもらおうと思って」
GM 「だから戸は開いてるって。それに自分の館にワナつける奴なんて、いるワケないでしょーが」
ダグラス 「なんだ、それもそうだ。じゃあ他に裏口なんかないか、館の周りをグルッと回ってみる」
GM 「戸は他にないようですね」
バルガルギルズ 「やはりここは正面突入しかない!」
レイバー 「しかし、一応作戦は立てなければ」
ハイエスタット 「盗賊達を倒しに来たのはこの辺をあばれまわっているからなんでしょ? ならば、今は彼らは外に行っていて、館の中にはいないかもしれませんね」
ダグラス 「じゃあ今のうちに踏み込んじまおうぜ。中に見張りいると思うけど」
ハイエスタット 「馬はどうします?」
レイバー 「外につないでおけば」
ハイエスタット 「それじゃあ彼らに見つかったも同然ですよ。もし館に入っている間に外の連中が帰ってきたらどーするんです?」
バルガルギルズ 「まてよ。まだそう決まったワケじゃないし、バレたとしても、全滅させればいいことだ!(笑)」
レイバー 「ずいぶん軽々しく言うなァ(笑)」
GM 「じゃあ、中に入るんだね。入るとそこはぶちぬきの大広間になってる。東西に扉があって、それから北に上へあがる階段がある。そしてその階段の左右にも扉がある。で、その右側の扉が少し開いていて、光がもれている」(と言って館の図を出す)
レイバー 「ここはひとつ、盗賊さんの忍び足で右側の扉の様子を見てもらおう。誰かいそうだし・・・」
ハイエスタット 「聞き耳という方法もありますけど、私は盗賊ではないので」
アポトリス 「レンジャー技能でもできる?」
GM 「レンジャー? レンジャーじゃダメ」
アポトリス 「ちょっとダイスかして。聞き耳するから・・・13と、無理?」
GM 「ええと・・・何も聞こえてない」
アポトリス 「何も聞こえへんで。だけどあまり信じちゃだめだよ」
レイバー 「人影もあまり?」
GM 「人影・・・? ん、そうだけど、まだ扉開けてないからね」
アポトリス 「じゃあ、今度はのぞきに行く」
GM 「のぞく? アポトリスが扉の向こうをのぞくと、中は部屋でその真ん中辺りにテーブルがあってね。5人くらいテーブルを囲んでうつ伏せになって座ってる」
ダグラス 「テーブルトークRPGやってたりして(笑)」
GM 「で、彼らのまわりにカードが散らばっている。テーブルの上にはいくつかコップがある」
ハイエスタット 「じゃあ、コップの中に睡眠薬が入っているかどうかセージ技能チェック」(ダイスを振ろうとする)
GM 「いや、これはアポトリスが見ただけだからね。実際ハイエスタットはのぞいてないから、そんな事はできないよ」
レイバー 「アポトリスさん、どうだった?」
アポトリス 「かくかくしかじか。・・・じゃァわからないか」
ダグラス 「いいよ。じゃあ説明された。即、ふみこむ!!」
レイバー 「寝てるのかなあ~」
ダグラス 「寝てるんなら今のうち」
バルガルギルズ 「ちなみに敵の格好は?」
GM 「えっとね、レザーアーマーを着て、腰 ショートソードにらしきものをさげとる」
ダグラス 「関係ねー、関係ねー」
バルガルギルズ 「ちなみにオレ、ハルバート持ってるからね」
ダグラス 「それってジャマじゃねえ?」
バルガルギルズ 「いや、チャージ(突撃)用!!」
レイバー 「どうする? いきなりブッ殺す?」
ハイエスタット 「いや、いきなりブッ殺すのは問題ですよ。尋問しましょう。えーと例えば他の仲間はどこにいて、今何をしているか、とか」
ダグラス 「じゃあ一人残して殺ろう!そんなの一人で充分!」
ハイエスタット 「いや、呪歌の“チャーム”(相手を魅了させてしまう魔法)をするのはどうです。寝てるやつなら、絶対にかかるんじゃないですか?」
GM 「まあ、寝ていたらね。でも・・・」
ダグラス 「んなことよりナワで奴らをしばった方が早い。それでいこう」
GM 「じゃあ、部屋に入るんだね。みなさんが入って盗賊達をよく見ると、その男達は首すじから血を流している」
ハイエスタット 「なんてこった」
GM 「もちろん脈はない」
レイバー 「そりゃそうだろう。一目でわかる。死んでるよ、これは」
ダグラス 「チィッ、やられたか!(笑)」
レイバー 「いったい誰がやったんだろう」
バルガルギルズ 「もちろん首んとこだからシーフだろう」
一同 「お~!!」
ハイエスタット 「これだけの数を仕取めるとは、相当の手だれかもしくは大人数」
レイバー 「とりあえず他の部屋にも行ってみようよ」
ダグラス 「じゃぁこの部屋の逆の扉へ入るワ」
ハイエスタット 「多分さっきの部屋でああなのだから、他の部屋でも殺されていますよ、きっと」
レイバー 「でも一応見るだけ見よう」
アポトリス 「じゃあ、オレがちょっとだけ扉の向こうをのぞく」
GM 「中には色々な生活用品が置いてある。倉庫みたい」
ダグラス 「じゃァ次行こう」
GM 「すぐ横に扉があって、これも少し開いているよ」
アポトリス 「のぞく」
GM 「のぞくと真ん中に机があって、その左奥にベッドが5つ並んでいるのが見える。その反対側に戸棚もある」
アポトリス 「ちょっと入る」
ダグラス 「いいよ、どうせ奴らの寝室だろう」
アポトリス 「いいの、いいの。戸棚を開ける」
GM 「お金がある。50ガメルあったよ」
レイバー 「あ~、そーかァ~!!」
一同 「さすがシーフ!!!(笑)」
アポトリス 「じゃあ、いただきましょ」

他の部屋にもまわってみたが、盗賊達は必ず同じ手口で殺されており、パーティーはなんだか拍子抜け。ただアポトリスだけが、金をあさって大もうけしていた。
GM 「と、その時何か扉をしめる音がした」
アポトリス 「扉をしめる音?」
ダグラス 「どこから?」
GM 「えっとね、君達のいる通路の先の方から聞こえてきた。それと、今のより大きな『ドタン』という音が、二階の方からと聞こえたよ」
ハイエスタット 「どちらの方へ行きますか~?」
ダグラス 「無論つき進むまでよ!!」
GM 「と、いうワケで君達がしばらく進んで角を曲がると、通路はまだ先に続いている。で、2,3扉があるのが見える。しかし一番手前の扉の前に、5人ほどの全身黒装束の男達がいて、こっちに向かって来たよ」
バルガルギルズ 「ハッハッハッ~!!!戦闘だ~!!!」

はたして5人の男達は何者なのか? ダグラス達の前途に待ち受けるものは? 次回も見捨てず見てちょーだい。
 《TO BE CONTINUED!》

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