第2章

The King of The Swords

第五節 間抜けすぎる交渉…


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ラフィーネを救いにきたパーティーはついに砦へと到着する。はたして無事ラフィーネを救い出すことができるのであろうか…?
GM 「しばらく行くとその砦が見えてきたよ。まあ砦といってもかなり小さい屋敷があって、その回りに塀がある程度だ(笑)」
ダグラス 「おい、これ“砦”なのか(笑)」
GM 「ライアン曰く『砦だぁ』」
マナレス 「なんかさあ、スケールがでかいわりにはこうした小道具がヘッポコだよね(笑)」
アルセスト 「やすい制作費で作ったハリウッド映画みたいだな。とりあえず突っ込むぞ」
ダグラス 「…その前にさあ、見張りがいるとか地形がどうとかさあ、あるじゃんよお」
サライ 「はい、とゆーわけでシーフ君いってらっしゃい」
マナレス 「わかった。じゃあ行ってきま~す、で“忍び足”…と16」
GM 「じゃあ、どうやら気づかれずに近寄れたらしい。で中の様子なんだけど、こんな感じ(といって絵を見せる)。で、塀の中の屋敷の前に5人の人間がいる。例のガダン・アルスを除いた4人が無言で“ふん”と胸をそらして仁王立ち(笑)。でガダン・アルスはその後ろで焼き鳥を食べている(笑)」
マナレス 「…何かが違う気がする(笑)。じゃあ帰って状況を説明したよ」
ダグラス 「取引を待っているのか…」
アルセスト 「じゃあ行く前に、買っておいたグレートソードと<フレイムマスター>に、それぞれ≪クリエイトイメージ≫(幻影の魔法)をかけてくれ」
マナレス 「だいたい、ただ単に交換するだけなら『はいおしまい。よかったねえ、戻って来て♪』ですむが、我々は何だかんだ言っても、二つともこちらに回収しなければならないワケだからな」
アルセスト 「と~ぜんだ!(強気)」
マナレス 「で、本当にその幻影だけで充分なのか?」
アルセスト 「じゃあ、<フレイムマスター>に見せかけた大剣を我々の後ろ、つまり砦の門の外に突き立てておくってのは?」
サライ 「そうね、それが一番妥当で簡単で安直かも」
マナレス 「じゃあ、それでやってみよう、一か八か」
アルセスト 「で、グレートソードに見せかけた<フレイムマスター>は、俺が隠すと」
GM 「どこに?(笑)」
アルセスト 「えっ…(絶句)」
サライ 「だからさりげなく腰にでもつけとけば?」
アルセスト 「じゃあ、そうする。ってゆ~かバレそう(笑)」
GM 「<クリエイトイメージ>かけるんだったら、精神力を消費してダイスを振って」
サライ 「出たよ両方とも」
ダグラス 「ちなみに<クリエイトイメージ>って、効果時間どの位なんだ?」
アルセスト 「確か18ラウンドだったはずだぞ」
サライ 「そう、3分間位しか持たないはずだね」
アルセスト 「よし、じゃあ一気に突っ込むと(至極真面目に)」
ダグラス 「…いやそんな事する必要ないじゃん。取引なんだから…」
アルセスト 「あ、そっか。忘れてた(笑)」
GM 「リーダー大丈夫か?リーダー?(笑)」
アルセスト 「と、とにかく砦の中に飛び込んでだな『ラフィーネ、助けにきたぞ!!』」
GM 「でも、ラフィーネはとりあえず、この中にはいないね(笑)」
アルセスト 「いない!?しまった。でも声は聞こえたはずだからな。安心させる事はできたはずだ!」
ダグラス 「じゃあ俺はこの砦の裏手でも回ってみるかな」
マナレス 「お、いいねそれ。僕も同じように裏へ回って、侵入したいんだけれど」
GM 「わかった。じゃあ出てきたのはアルセストとサライとスティーブでいいのかな。同時に別々の行動をとられると面倒だなぁ(笑)」

ここでパーティーは別行動をとる事にした。マナレスとダグラスは砦の裏から侵入し、アルセスト達が交渉中にラフィーネを救い出すという作戦だ。しかし…彼らにはラフィーネの居場所がわからない(笑)。そこで急遽作戦を変更。マナレス達は≪ウインドボイス≫(遠くの物音を聞く魔法)でアルセスト達の交渉を見守る事にした。はたしてラフィーネ救出作戦はうまくいくのであろうか…?ってゆ~か絶対ムリそうなんだけど(笑)
アルセスト 「で、交渉だ」
GM 「はいはい。『やっときたか、3日も待ったぞ』とガダン・アルスが焼き鳥食べつつ(笑)」
アルセスト 「後ろに見えるのが<フレイムマスター>だ。でラフィーネはどこだ?」
GM 「『部屋の中でぐーぐーと寝ておるわ』」
アルセスト 「部屋? どこの部屋だ?もっと具体的に説明しろ!(笑)」
GM 「『部屋など一つしかないわ!』(笑)」
マナレス 「OK、ナイスリーダー。さっそく窓から潜入する。鍵開け…ドラゴンズチェックぅぅぅ~!!…16!」
GM 「う~ん、魔法がかかってるようで開きませんぜ、ダンナ(笑)」
マナレス 「はっ…(かたまってる)…サライは…いないか…」
一同 「ま、間抜けすぎるぅ~!(笑)」
ダグラス 「う~ん、そうだなぁ。この際ドカーンと音を立てて窓をぶち破るか、しばらく交渉が進むまで待つか、どっちにする?」
マナレス 「じゃあ交渉の進み具合を見てから…だな」
アルセスト 「だ、だから3分以内に交渉しないと、呪文の効果が切れちゃうんだって(アセる)」
サライ 「いや、だから交渉するのはあんだだってば!」
アルセスト 「『じゃあラフィーネを連れて来い!』…連れてこさせていいのか?」
ダグラス 「俺らが裏に回った意味がなくなるぅ~ん(笑)」
マナレス 「やっぱりきっちり作戦たてときゃよかったんだよ~」(一同笑)
アルセスト 「お前らが早まるのがいけないんだよ!」
マナレス 「てゆーか、我々は本当に熟練の冒険者なんだろうか?」
サライ 「まあリーダーがリーダーだからねぇ~」
GM 「じゃあとりあえず交渉の方に話を戻すぞ。『ならば剣をここまで持ってこい』」
アルセスト 「いや、お前らが先に連れてきてからだ」
マナレス 「これはドロ沼に…(笑)」
GM 「『よし、わかった』」
アルセスト 「(間髪入れずに)いや、ちょっと待て。取引は遠くでおこなおう(一同爆笑)」
GM 「『なぜだ?(笑) そちらの要求をのむ必要などないと思うが』」
アルセスト 「いや~押されてるなぁ」
ダグラス 「う~ん、とりあえずラフィーネの安全が保証された時点で、攻撃を仕掛けてもいいような気がする…本物の<フレイムマスター>はアルセストが持ってるんだから、強引に突っ込んでラフィーネの身柄を確保しちまえば、後は野となれ山となれ(笑)、でいいと思うんだけど?」
マナレス 「う~ん、じゃあそれでいこう」
GM 「裏でそういう密約がかわされているころ、こっちは?(とアルセストを見る)」
アルセスト 「うん、なぜかそ~いう気になった(一同笑)」
GM 「それはわからんぞ、マジで(笑)」
アルセスト 「じゃあとりあえず、刺してある剣を取ってくるよ。…ど~しよう?」
GM 「『ならば、こっちも連れてこよう』」
アルセスト 「連れてこさせた方がいいのかなぁ?『ちっと待て』(笑)」
GM 「『わけのわからんヤツだなあ。まあいい、デュレン連れてこい』」
アルセスト 「マイてマイてマイてぇぇ~!!(笑)(マクというのは業界用語で早くして、という意味である)」
マナレス 「なんだよ何をマクんだよ(笑)」
ダグラス 「じゃあ、おもしろいリアクションを期待して行動をおこすか?」
マナレス 「どーすんの?」
ダグラス 「ドカーンと家の壁ぶち破って中に突入する。でラフィーネを確保」
アルセスト 「あっ!!! 俺達が捕虜にしたこの男と交換ってのは?(笑)」
GM 「『おお、我が弟よ』と、でかい男が驚いてるよ。すると、ガダン・アルスが『むぅ~、無能なヤツめ…。まあよいわ。てめえなんぞいらん』」
ダグラス&マナレス 「あ~、やっぱり~(笑)」
GM 「すると、ライアン(捕まっている男)が『あ、あにきぃ~』(笑)」
サライ 「(業を煮やしたように)だからぁ、何でリーダーがコロコロコロコロ意見を変えるのよ?」
マナレス 「おお、サライだ。サライがんばれ!」
サライ 「だからとりあえず<フレイムマスター>をそこに刺してある。私たちも離れるから、そのかわり早くラフィーネを連れてきて!」
GM 「『よしデュレンに連れてこさせよう。デュレン、行ってこい』とガダン・アルスが命令すると、でっかい男が部屋の中に入って行ったよ」
ダグラス 「じゃあ窓からのぞく」
GM 「デカいのがのっしのっし入ってきて、すみに寝ていたラフィーネをワシッとつかむと、抱えて出てったよ」
ダグラス 「(ラフィーネを乱暴に扱った事に関して)こやつ許せん。じゃあとりあえず庭の側に移動して、いつでも飛び出せるように構えてよう」
GM 「ほいほい、分かった」
アルセスト 「あ~、失敗したぁ~(嘆)。仕方ない、いざとなったら渡すからな、<フレイムマスター>を」
一同 「(うなずく)」
アルセスト 「うまく進められなかったもんかなぁ~(嘆)」
マナレス 「リ、リーダーがまじめに悩んでるぞ(笑)」
アルセスト 「3分切れちゃった?呪文?」
GM 「いや、もうそろそろ。アルセストの手元のヤツもヤバそうな感じだし」
ダグラス 「呪文の効果が切れて、敵が『あっ!?』て気づいた時点で飛び出すからね」
マナレス 「分かった。そーゆー事で話を進めて」
GM 「するとラフィーネがかつがれてきたよ、デっかいのに(笑)」
アルセスト 「(パラパラとルールブックをめくっていて)…あ~、ちょっと待て!≪クリエイトイメージ≫って効果時間1時間やんけ!…(笑)」
一同 「………(絶句)」
ダグラス 「(声もなくその場に倒れ込む)」
マナレス 「じゃぁまだ有効じゃんか!!何が3分だよ、リーダー!!! だったらもっと別の作戦が立てられたじゃないかぁぁぁ!!!!!」
GM 「(心の底から)愚かな…(笑)」
アルセスト 「いや~、ほら…オレ魔法の専門じゃないからよ」
サライ 「…はぁ~♪(歌ってゴマかすサライ)」
GM 「ダ、ダグラスが…爆発している(笑)」

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